協会に来てくれた学校のページ

愛知県稲沢市立 明治中学校 3年生みなさんのページ

●訪問データ●

訪問日 平成17年5月26日(木)
人数 3人
学校の場所 愛知県稲沢市片原一色町小山1番地

● 地図で学校の所在地を探しながら●


環境に関心をもっている中学生の来訪は勿論嬉しいことだが、ナショトラおじさんのもう一つの楽しみは、地図で所在地を探しながら「どんな環境の中で育ったのか、学校の周囲はどんな景色が見られるのか?」想像することです。
さて「愛知博」で賑わっている愛知県からの中学生。どんな話し合いになるかな?

● 訪問を受けて(ナショトラおじさんの報告)


定刻ぴったり、少数精鋭の顔がドアの前に並んだ。挨拶もそこそこに、自己紹介と来所のきっかけ(動機)を聞く。名古屋市近郊の いわゆる衛星都市のひとつである稲沢市。次第に都市化が進み、気がついたら田畑や緑の多かった自然が少なくなっていた、という環境。そんなことも心配だが、地球規模で深刻な問題になってきた「温暖化問題」これを中心にして学習したいそうだ。

テーマが「富士山の歴史と地球温暖化」なので、まず富士山問題に触れる。富士山が世界遺産に登録できなかった原因として、ゴミ問題やし尿処理の問題があげられる。富士山を愛する人々が多すぎること、1人ひとりの環境保護の意識が薄いことなどが考えられる。
その一方で、宝暦(250年ほど前)の噴火で失った富士山の緑を取り戻そうとしてがんばっている団体「富士山トラスト」について話す。バッコヤナギと言う水分の少ない土地にでも根を広げる低木を植え育てる。表面に雑草が生え、そこが樹木の苗が育つ場になる。その樹木が生長したら、一面の緑の世界。「何年の計画で仕事を始めたのか」に対して「俺たちが生きている間に原っぱができるかもしれないが、期待はしない。俺たちの子どもの世代、いや孫たちの世代になるかもしれない。でも今 俺たちがやらなければ、子ども達や孫たちに引き継がれない。」先の見えてこない困難な仕事をして「富士山」を護ろうとする人たちが居ることを忘れるなとパンフレットを見ながら話す。
富士山に絡んで、富士山や周辺に降った雨水が地下をくぐり、突然湧き出した川が、柿田川。今でこそ観光スポットとして美しい川が有名(そのまま飲めるそうだ)。戦後のゴミ捨て場だったのをここまできれいにした「柿田川みどりのトラスト」の人々の10年以上にもわたる苦労の連続だったことを忘れてはならない と力説する。

そして本題の「地球温暖化」。原因について質問してみた。これまでの学習成果か、工業生産の増大、トラック・自動車の交通量の増加が挙げられ、そのために北極の氷がとけて海面が隆起し、ために南の島が水没し、陸地が減るなどの問題が起こることなど知っている。「焼畑農業」、豊かな資源の「木材輸出」、による国の財政の安定、放牧家畜数の急増による草原の砂漠化、温暖化防止策としての「京都議定書」の発効の遅れや反対の国の存在など、自然との調和を無視した人間の横暴や、国の利益を優先する国のエゴ等 問題山積の現場について話す。

最後にボランティアのこと。かなりの学校の方針などからボランティア活動が行われ始められたようだ。手引きのP6を見ながら「自発性」「社会貢献の満足感」「感謝を期待しない」を強調。学校の当番活動だって考え方を変えるとりっぱなボランティアに ??
自分に出来る小さな事からはじめる。 動植物の環境を考えたい。 樹木をむやみに伐採しない。(そのためにも木材を原料とする製品を大事にする。)排気ガスの少ない車を開発したい。 などの自覚や夢を語ってもらいお別れした。
少人数とはいえ、それぞれの知識や情報は豊富。それだけに止まらず仲間を増やして実践する期待を持たせてくれる中学生だった。

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