協会に来てくれた学校のページ

山形県 山形市立第七中学校 3年生のみなさんのページ

●訪問データ●

訪問日 平成17年5月12日(木)
人数 6人
学校の場所 山形県山形市大字天神町2520

● 昔から引き継がれた豊かな環境や貴重な建築物を後世に ●

全国各地にある豊かな自然、貴重な歴史的建造物や遺跡。ナショナル・トラスト活動は、身の回りの大切な環境や遺産を後世に引き継いでいく活動だ。おなじみの山形県から山形市立第七中学校の皆さんが、お願いした住まいの近くの写真をお土産にやってきた。山形市の北部に位置し、山形自動車道が近くを通り、工業団地がひろがり、次第に都市化の波が押し寄せた感じの場所のようだ。

山形盆地の広々とあいた田、
遠くに蔵王の山々が....


数多い地蔵尊の一つ、
市街地には貴重な憩いの一画となっている


校歌にある「白川」


鎮守の森らしい緑の樹々に囲まれた神殿


市街地からすこしはなれた
田畑の間を流れる川、
工事の箇所が気になるが....

学校要覧の表紙

● 訪問を終えて(ナショトラおじさんの報告)

定刻2分前に到着。気持ちの良い「おはようございます」で始まった。自己紹介とここを訪ねる動機を聞いた。この学年の学習テーマが「世界から日本」だそうで、経済・文化・芸術など多くの分野別に学習していくそうだ。今日の訪問者は、環境問題についての学習が目的。豊かな自然の中では話題だけが先行しているようだ。

質問の「世界の土地の何%が森林か。日本では」について、10年前の資料だからと断って、凡そ25%。日本は戦中・戦後かなり落ち込んだが、植樹、植林活動(緑の羽募金など)のお陰でかなり回復して50%近くになったらしいが、残念ながら「人工林」の大部分は建築材料のスギ・ヒノキ。お陰で動物にとっては生態系が壊れて餌が存分に食べられない。仕方なく里へ出てきて田畑を荒らすことになる。これなども「動物のことを考えた人工林だったら」と今になって反省の声があがっても手遅れ状態。

世界的にみても、貴重な原生林を持つ国々は、大切だとは知りながらドンドン伐採している。熱帯雨林といわれる東南アジア・アマゾン川上流のジャングル地帯、ロシアのタイガ(国土地帯)の原生林がなくなったら「地球は終わり」と言われるだけに、何とか護っていきたいものだ。森林の働きの中での地球温暖化防止は最も重要なのだ。

温暖化の事は世界中で論議され、「京都議定書」の約束がアメリカを除く多くの国で実行に移されることになったのは知っているね。話題の「地球温暖化によってどんな問題が起こると考えられるか」結果、「北極の氷が溶けて海面が隆起する」「海面の隆起によって陸地が減る」などしっかり捉えている。「異常気象」「生態系の変化」など付け加える。特に昨年の日本上陸・通過の台風の多さ。世界的な洪水の頻発など、「自然を無視した人間への警鐘と受け止めたい」と話すと、一様にうなずく。

自分たちに出来る温暖化防止として考えられることとして「電気を節約する」「自家用車に乗らない」「物を大事にして最後まで使う」など話した。

終わりに、ボランティア活動とは? に触れ、(手引きP6)誰にでもできることから始めよう。学校の当番活動だって、「考え方を変えると立派なボランティアじゃないか」に納得顔。
  1. 誰にも挨拶ができる。
  2. 相手の考えや立場を理解する。
  3. 自分の考えをはっきり言う。
このことがナショナル・トラスト活動をする上で人間として大切な事と締めくくった。
時間の不足を残念に思いながら、前途洋々の中学生を送り出し、また少し若返った気分になったナショトラおじさんだった。

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