協会に来てくれた学校のページ

岩手県花巻市立西南中学校3年生 みなさんのページ

●訪問データ●

訪問日 平成15年4月10日(木)
人数 6人
学校の場所 岩手県花巻市轟木
●ナショナル・トラスト運動。昔から引き継がれてきた豊かな環境を後世に残すため、
一人ひとりが大切にしたい風景を守り、皆で大切に使って未来につなげる運動です。
● ナショナル・トラスト運動や環境問題についての学習をしに岩手から頼もしい中学生
がやってきました。 「自慢できることは」の質問に、全員異口同音に「自然がいっぱい」と
誇らしげに。大都会のごみごみした町並みの中を迷い歩いたばかりだけに、花巻の自然が
ことさら印象付けられたのかもと、想像するのでした。

●訪問を受けて(ナショトラおじさんこと 岩切正睦より)


今年度最初の訪問者は、」あちらこちらに雪が残る東北の山々にだかれたような花巻市の中学生。
3年生になったばかりで、早々の修学旅行とあって、緊張しきりといったところ。
「大勢の人が忙しそうに動きまわり、電話の音が絶え間なく響く」そんな職場を思い浮かべていたらしい彼らには、余りにも狭い静かな事務所は戸惑ったらしい。おじさんの説明にようやく納得してくれた。

早速用意された質問に答える形で話が進む。「岩手県での協会がらみの活動は」残念ながら岩手県内のナショナル・トラスト団体とはこれまで縁がなく、環境要覧をコピイして、県内の活動状況を紹介する。
次の募金の額についての質問。活動団体の組織力によってまちまちだが、「知床100平方メートル」や「柿田川」トラスト」を例に、活動の目的がたくさんの人に理解してもらえるかどうかによって額が違ってくると説明した。募金の場所、方法など活動のキャンペーンによってさまざまだと話す。

ナショナル・トラスト活動の成果として、「自然が最も守られていた場所」については、いち早く活動を始めたところが1番と答えた。ついでにこれらの活動は、今活動をしたから4・5年先に成果が見られるものではなく、最低30年から50年、中には100年先を見越した活動をしていることを話す。富士山が世界遺産に登録されなかったことや、そのために多くの関係団体がさまざまな活動を続けている現状を話しながら、自然を守ることの大変さを訴える。同時にボランティア活動の重要さも。社会や人のために進んで仕事をし、喜びを(やりがい)を感じられることが真のボランティアだよ。ナショナル・トラスト活動の仕事は全てボランティアによって成り立っていることを強調した。

最後の質問、「自然を守るために私たちに出来ること」いろいろあるけど、「その前に人間としての資質を備えているかが大切だ。」手引きの最後を見ながら話す。家庭では家庭の一員として、学校では学校での、社会に出たら社会人としての基本的な資質を備えていることが大切。少々説教じみたかもしれないが、神妙に耳を傾けてくれていた。「そんな人間ならボランティアもナショナル・トラスト活動も喜んでやれると思う。」と結んだ。

「お忙しい時間を私たちのために割いていただいて、??」手違いで時間が短縮された学習になったが満足してもらえたよう。「小さな場所で大きな仕事をするナショナル・トラスト協会のことがよく理解できました。」立派な挨拶を終えて次の目的地に向かう中学生を見送りながら、どんな形でも良いから地元でのナショナル・トラスト活動に精出す姿を重ねて見るのだった。 
協会に来てくれた学校のページへ