協会に来てくれた学校のページ

新潟県上越市上越市立城西中学校2年生 みなさんのページ

●訪問データ●

訪問日 平成15年3月19日(水)
人数 9人
学校の場所 新潟県上越市南新町

●昔から引き継がれた豊かな環境●


ナショナル・トラスト運動は一人ひとりが大切にしたい風景を守り、みんなで大切に使って未来につなげる活動。
本年度の最後を飾って城西中学校のみなさんが社団法人日本ナショナルトラスト協会を訪ねてくれた。
「皆さんが大事にしたいふるさとの自然は?」突然の質問に戸惑っていたが、「春日山城です。」予期した答えが返ってきた。戦国時代の武将・上杉謙信の居城で有名な場所。

続いて出てきたのは、明治時代にあった歩兵第58連隊の営庭が日本のスキー発祥の地そして今その場所は情勢中学校の校庭だそうだ。それに日本最初のスキー場とボッブスレー場のある金谷山。これなら誇れるよね。
持参してくれた写真はどれも上越の豊かな自然・歴史的建造物の価値を物語っている。
同時に頂いた「教育計画」。気軽に「学校要覧」をくださいと言ったのが恥ずかしくなるほどの綿密な年間教育計画。さすが名門「高田師範」の伝統が受け継がれているようだ。
水田の様子
城西中学校から見た南葉山
城西中学校正門(生徒玄関)

●訪問を受けて


本年度最後の訪問校は雪の深いところで有名な上越市(旧高田市)からの元気な中学生。
10時半の約束が待ちきれなくて、10時前には到着。お陰でおじさんが遅刻状態。元気な挨拶は快いが,何となく戸惑いの面々。「社団法人日本ナショナルトラスト協会」がこんなにこじんまりとした所にあり、仕事をしている人も少ない。おじさんの説明でようやく納得の様子。

全員に自己紹介方々訪問の目的を聞く。
「これからの自分の生き方のため」「自然保護に興味があるから」「自然を大事にするとはどんなことをするのか知りたい」「自分たちに出来ることを知りたい」など実に頼もしい言葉が飛び出す。折り目正しい挨拶・発言に心が和む思い。早速「活動資金はどこから」の質問に答える。社団法人日本ナショナルトラスト協会の趣旨に賛同してくれる企業・団体・個人の会費が大部分で、後は寄付金を苦労して集めていること。思いがけず寄付を受けることは嬉しいが、逆に思うように集まらないとき、人々がもっともっと「ナショナル・トラスト活動」を理解してくれたらと思うこともあると話す。植林については、毎年計画的に植樹すること環境に適した木を植えること、植樹の後の管理をしっかりすること などが大事だと説明する。
富士山トラストの活動に触れ、植樹の困難さを力説し、納得してもらった。

次にナショナル・トラスト活動全体について、当協会のガイドブックや手引きを中心にして説明する。ビルの一間きりの社団法人日本ナショナルトラスト協会事務所に、期待を裏切られた面々、おじさんの説明に次第に納得したようだ。ナショナル・トラスト活動をする各団体との連絡を密にしながら、調査・研究・提言・国内外のネットワーク活動・環境教育・啓発活動などが、わずかなスタッフと多くのボランティアの人々によって支えられ、環境を守るという大きな仕事の1部をになっているという説明に聞き入ってくれた。特におじさんのボランティア活動をよく理解してくれたと思う。

最後に「ボランティア」をする上での心構え、自発性をもって仕事に満足し決して感謝を期待しないことについては、「少々押し付けがましかったかな」と思ったが、頷いて聞いてくれた。
「これからの青少年に期待すること」は、環境に関心をもつことと、昔なら皆が当然のように実行していたこと、礼儀・友情・責任・思いやりなど決して実行不可能なことではない。
「要は各人の心がけ次第だね」念のために挨拶や家での分担の仕事、学校での当番活動など何人かに聞くと、ちゃんと実践しているという。これなら、上越市の将来は希望がもてそう。
歴史的伝統を受け継ぎ、豊かな自然環境に囲まれた上越市の中学生は、人間として大切な資質をしっかり培っているようだ。もっといろいろ話していたいと思っていたら、約束の刻限。嫌なことの多いこの頃、さわやかな風を齎してくれた中学生だった。 これっきりのご縁でなく、数年後の皆さんに会ってみたい。そんな気持を起させる中学生だった。
上杉謙信像
春日山神社
金谷山

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