協会に来てくれた学校のページ

愛知県海部郡立田村立 立田中学校

●訪問データ●


訪問日 平成16年6月15日(火)
人数 5人
学校の場所 愛知県海部郡立田村
大字石田字宮東1番地

用意周到を実践すると、こんなことになるのかな? 学年主任の先生が「生徒を訪問させたい」と直接申し込みに見えたのが2月の半ば、3月中の訪問かと思ったら、6月の半ばとのこと。4ヶ月も後の事を依頼に、しかもトラスト問題のほかに、「人間として大切なことも教えてください」 訪問の際に必ず付け加えていたことだけに、「わかりました」と引き受けた。前もって送られてきた質問にも、子ども達なりに予想される回答付きに思わず顔がほころぶ。そんな楽しみな中学生の来訪が待ち遠しい。


訪問を受けて(ナショトラおじさんの報告)

新しい事務所になって初めての中学生の訪問。4ヶ月前の実地踏査が実って、迷うことなく到着したそうだ。
挨拶を兼ねて来訪の目的を聞くと、「豊かな自然環境の中にいると、マスコミで伝えられる環境問題が信じられない。様々な問題を知りたくて」が異口同音に答える。」木曽川の下流、海抜ゼロメートル以下でありながら農業の盛んな中でもレンコンの村として全国に名高いところである。

早速、回答つきの質問事項に沿って話しを進めることにする。「自然を守るためには?」「活動する人たちの年齢は?」「環境を良くするための活動は?」「活動を始める動機は?」「どんなことを考えて活動していますか」
協会の仕事内容やネットワークを結んでいる団体の活動と重なっているので話しはしやすい。
訪問の手引きを見ながらナショナル・トラスト活動について話す。全国に散らばるナショナル・トラスト団体の概要を説明する。ゴミ捨て場のような場所を10年かかって昔のきれいな川とナショナル・トラスト生まれ変わった柿田川。何十年先か何百年先か先の見えない活動に取り組んでいる富士山トラスト。感動の面持ちで聞き入ってくれる。

活動に参加する人はすべてボランティア。力仕事の無理な小学生は、大事な自分のお小遣いを寄付することで
参加したことになる。ボランティアの精神はそのままナショナル・トラスト活動の心。金儲け(金銭欲)、人に認められる(名声・地位)、この気持があったら絶対にナショナル・トラスト活動は無理。あくまでも人のため、自然を守るため、地球環境をよくするため、そして最後に自分がしたことに満足感を持てる。これが活動をしているみんなの気持だと力説する。

予期しない寄付、思ってもいなかった感謝の言葉は 明日への活動の大きな力になる。いくらボランティアのつもりでも、仲間以外の声援は心に響く。この仕事をやってよかったと思える瞬間だよ。学校での当番活動だって、見方を変えたら立派なボランティアになるよ。いつでも皆のため、そして自分の喜びのために活動できたら素晴らしい。そんな人間の基本的なことは「訪問の手引き」にもあるように、社会の一員としての自覚があるかどうかだ。家庭という最も小さな社会、次いで学校という人間関係を培う大切な社会。たがいに理解しあうために必要なことは挨拶に始まり、相手との会話を通して自分の考えを伝えること。そこには相手を尊敬する(愛する)心がなければ成立しない。人を愛する心は自然を愛する心に通じるよ。
少々説教臭くなってごめんね。でも 人間としてとても大事なことだからね。やはりナショトラおじさんは元教師だね。でも全員じっと聞き取ってくれたみたいで嬉しかった。
ナショトラおじさんのボランティアは動けなくなるまで続けるつもり。若い君たちはこれからどんなボランティアに挑戦してくれるのかな。考えただけで、おじさんは嬉しくなってしまう。若さってイイネー。
次の集合場所へは、余裕タップリでいける。これも不断の計画性のお陰?わずかな時間だったが、思いっきり若返ったような素敵な時間を有難う。 また どこか出会いたいね。そうそう 10月には仲間と薩摩義士の記念碑を訪れる予定。そのとき連絡するよ。

社団法人日本ナショナル・トラスト協会ナショトラおじさん こと 岩切正睦


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