協会に来てくれた中学校のページ

岩手県宮古市立津軽石中学校3年生 みなさんのページ

●訪問データ●
訪問日 平成15年4月22日(火)
人数 5人
学校の場所 岩手県宮古市津軽石
●観光船から眺めた浄土が浜の景観、時折り吹上げる勇壮な潮吹き、下船した途端に
胃袋刺激する焼イカの香ばしい香り。そんな思い出の宮古市から熱心な中学生がやってきた。
●「みなさんが大切に守りたいもの、ふるさとの自慢は何ですか」期待通り「浄土が浜の
景色です。それと」出されたアルバムには津軽石川に群れる野鳥の写真。海の景観だけで
はない豊かな自然の営みがある。

毎年白鳥がやってきます。
H15-1-30
112羽の白鳥を確認

津軽石川が宮古湾に流れ込む河口付近です。
このあたりで白鳥が夜を過ごします。
●訪問を受けて(ナショトラおじさんこと 岩切正睦より)

岩手県2校目の学校は、宮古市の中学校、校名は青森県と間違えそうな津軽石中学校、由来を聞くと津軽から持って来た石を川に放り込んだ説を初め、いろいろあるそうだ。学校に帰ったらもう一度調べてもらうことにした。
小さな事務所の期待はずれ度は毎度のこと、事務局長と5人の局員の時間を忘れた仕事振り、多くのボランティアの活躍に支えられ、実に多くの仕事をさばいている事を説明する。そんなことが出来るのも「ここで働く人は全員ボランティア精神に溢れている」と説明して納得顔。

自分たちでも出来る体験を期待していたようだが、協会にはトラスト活動の場はないこと、各団体の活動を見守り、相談に応じたり、時には資金面などで応援していることを話す。何よりも大切なことは、トラスト活動をやりやすくするための税金面のお願いを(イギリスの税制度に近付くよう)していることなど話す。
ついでに「手引き」を元に社団法人日本ナショナルトラスト協会の仕事を説明する。

この仕事をしていての喜び、つらさ、やりがいは、どのトラスト団体でも同じで、理解してくれる人が増え、募金が予定通り集まった時や励ましが多いと、全員が元気になる。貴重な余暇を利用しての作業が
土砂崩れで台無しになったり、心無い人に荒らされたりしたときの辛さは言いようがないくらい悔しい。
全員うなずく。

最後の問題、「社会に出たときに必要なこと」については、「これからの皆さんに期待することだが………」と前置きして「手引き」の最後を見てもらう。人間として当然のこと、家庭でのありかた(挨拶・仕事の分担)学校でのありかた(友達・友情・忠告・当番)これら人間としての基本的な生き方にプラスして、自然に関心をもち自然を大事にしようとする心を持って欲しいと話した。関連して、ボランティア活動をするための心構えとして 自分から進んで 人の役に立つ満足感 報酬を期待しない の3点を強調して終わった。少々説教がましくなったが、彼らは人間として当然という顔で聞いてくれていた。

彼らがいる限り,宮古の海は青々とした美しさを保つ様な気がするし、津軽石川のたくさんの野鳥たちは、その数をドンドン増やしていきそうだ。彼らを送り出しながら自然にそんな情景が浮かんでくるのだった。 
校舎

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