トラスト地取得プロジェクト
当協会が進める、トラスト地取得のプロジェクトは以下の2種類です。
日本人なら誰でも守りたいと思うすぐれた自然の風景や、特異な地形を有する場所、私たちの大切な水源となっている広葉樹の森などを守るトラスト活動です。例えば、国立公園などの保護区から外れた私有地など、「守られていない重要な自然地」を確保し、永久に守っていきます。
人間の経済活動によりすみかを失い、次々に姿を消し始めている野生のいきものが安心して暮らしていけるよう、そのいきものの生息に適した自然地を購入し守っていくトラスト活動です。例えば、日本にしか生息しない絶滅の危機にあるいきものや、再生に向けて取り組まれているいきもののすみかなどを優先的に守っていきます。
※アマミノクロウサギを守る特別キャンペーン
 目標達成! ご協力ありがとうございました。※

現在、特に力を入れているのは、「いきものトラスト」の中でも、絶滅が懸念されているツシマヤマネコ、
アマミノクロウサギ、そして温暖化の重要な指標である北限のブナ林を守るトラスト活動です。
これらのいきものが安心して暮らせる生息地を買い取っていくため、1億円を目標に積み立て中です。
皆さまのご協力をよろしくお願いします。
北限のブナ林(北海道)
鹿児島から北海道まで広く分布するブナの北限が黒松内町にあります。その高い保水力は、森のいきものや人間にとって非常に大切です。
町内にある「歌才ブナ林」は天然記念物です。しかし、戦争や、村の財政危機などで2度の伐採計画を乗り越えて現在に至っています。
最近は、森林の所有者が、チップ業者などへ土地を売却してしまうことで、ブナ林伐採が進んでいます。
ツシマヤマネコ(長崎県)
世界で対馬だけに生息する野生のネコで、氷河期に大陸からわたってきたと考えられています。
1970年頃までは島全体に生息していましたが、現在では島の半分の面積にあたる下島ではほとんど目にすることができません。
生息地の減少や交通事故などにより個体数が減少しており、現在の生息数はわずか80~100頭と推定され、絶滅寸前です。
アマミノクロウサギ(鹿児島県)
奄美大島(3000頭)と徳之島(200頭)のみに生息するウサギです。
現存するウサギのなかで、最も原始的な形態を残しており、化石でしか知ることのできない姿が見られることから「生きた化石」と言われ世界でもっとも貴重なウサギの種とされています。
自然林の伐採、道路・宅地・ゴルフ場などの開発により生息環境が破壊され、個体数が減少しています。更に、人間がハブ退治のために入れたマングースにもその生存を脅かされています。