協会に来てくれた学校のページ

岩手県紫波郡紫波町立
紫波第一中学校のみなさんのページ

●訪問データ●


訪問日 平成17年4月21日(木) 午前10時
人数 6人
学校の場所 岩手県紫波郡紫波町平沢字松田41

● 昔から引き継がれた豊かな環境や貴重な建築物を後世に●


全国各地に点在する豊かな自然、貴重な建造物。ナショナル・トラスト活動は一人ひとりが大切にしたい環境、
みんなで大事にしたい環境を未来につなぐ活動です。
学校から訪問希望の連絡があると、どんな学校かな?周りの環境は?
地図を見ながらの想像は果てしなく広がります。

● 訪問を受けて。(ナショトラおじさん こと 岩切正睦)


今年度最初の訪問校は、昨年訪問してくれた紫波第二中学校の隣の紫波第一中学校の皆さん。ホヤホヤの三年生。 希望に満ちた顔、一人ひとり自己紹介を兼ねて、訪問の目的を聞いてみた。 普段から奉仕活動として空き缶回収と、駅の清掃をして居るそうで、環境への関心は高い。ただ地域的に大きな環境問題が起こっていないので、 そのあたりを知りたいとのこと。 持ってきてもらった学校要覧や、周辺のスナップ写真の見て、 豊かな自然に育まれた子ども達の姿は「当然」と納得。

沼のほとりにたたずむ中学生、
将来の生き方でも語り合っているのかな

五郎沼岸の桜並木と神社への神橋
 用意した「訪問の手引き」をもとにナショナル・トラスト活動と当協会の仕事を説明し、質問事項に入る。
「東京の環境問題は?」について、逆に聞いてみると、「排気ガス」「ゴミ問題」と答えた。新聞・テレビの威力だろうか。ゴミに関連してのカラス対策も話題に。朝のラッシュを体験しての人的環境?も話題に。便利さを求めるか、人間らしい暮らしを求めるか、考えよう。「排気ガス」「ゴミ問題」どちらも全国的に取り組んでいる問題。自然の乏しい人口過密の東京では最も深刻だ。

対策として、特定車の乗り入れ規制とか、ゴミの徹底分類とか実行しているが、簡単ではない。生ゴミの収集がなかったら、東京中がゴミに埋まりそう。考えただけでもゾットするね。「自家用車に乗らない」とか外国で行われている曜日限定制度の採用とかが考えられるね。ゴミを減らす努力にしても、簡単ではない。コンポストを各家庭で使う
等の試みがなされているが、自治体によってまちまち。

大事な事は、生ゴミは別として、それぞれが持っている命を最期まで大切にしてあげることではないのかな。君たちが使っている鉛筆・ノート・消しゴムなど、最期まで使い切っているだろうか。新築のために古い家の材料がゴミになっていないだろうか。修理すれば使えるものが、「修理代が高い」の理由で、捨てられていないだろうか。物がなかった時代、人々は様々な努力をして身の回りのものを大事に使ってきた。(それぞれの持っている命を最後まで大切にした) 物の豊かな現在、心も豊かになって欲しい。

(社)ナショナル・トラスト協会のことは手引きにあるとおり。全国各地で活動している団体の多くは活動資金が足りなくて困っている。会員がふえたり、思わぬ寄付金が集まったり、仕事を手伝ってもらったり、励まされたりすることが何よりも元気の元になるそうだ。逆に活動を理解してもらえなかったり、仕事現場をじゃまされたりすることもあるそうだ。全員がボランティア活動をしているだけに、ショックだよね。

「どんな日本にしたい?」この質問を逆に聞いてみた。みんなの将来像は「自然が多く、美しい日本」「環境を考える人の多い日本」「環境面でも世界に自慢出来る日本」という答えが返ってきた。社会面で嬉しいニュースが乏しいだけに、この清々しさが大いなる救いに思える。皆さんならやってくれそう。

最期に、手引きのQ2ボランティア活動・Q9人間の資質について話した。
ボランティアの心構えを学校の当番活動に活かしたら、楽しくなる。挨拶が当然のように出来る人・自己の考えがはっきり言える人・人や自然に優しい人 こんな人が増えて欲しいと力説した。(お説教くさい)  

もっと時間があればとの思い空しく予定の時間終了。東京タワーへ向かう予定だそうで、路線案内をして送り出す。頼もしい後姿に幸先の良い訪問校受入を感じ取った。

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